街に根付いた店づくり
こんばんは、テントセン和田です。
2017年の営業も明日で最後になりました。
2017年が始まったときから、あっという間、あっという間って言ってるうちに本当にあっという間に終わってしまいました。
さあ、いったい僕は、テントセンは2017年に何を残せたのでしょうか・・・。
今年はなかなかず~っとバタバタしていたので、ゆっくりブログを書くこともなかったので最後ぐらいのんびりと久々に書いてみようかな~なんて何も考えずに書き始めていますが、、。(ってわけで、興味ない方はこの辺でページ閉じてください笑)
1年半前にこんな記事を書いていました。 → 僕が日立に店を出した理由
日立に店をだした理由とかいろいろあって ↑ これの続きも次の機会に、、とか思いながら全然書かず、、。
さあ、ではとりかかるか。。笑(早く書け)
よくね、経営者同士とか、お店やってる人たちなんかと話してると、この話するんですけど。
う~ん、どこからはなそ、、、。
以前、東京で美容師やってた時、当時大学生だった男性のお客さんがいたんです。
彼は大学生だけどすごく考え方が大人で、自分の考えをしっかり持っていて、クリエイティブで、感度が高くて、、
髪も毎月切りに来てくれていました。(僕は彼のことをとてもリスペクトしていました)
その彼とカットしながら何気なく話をしてて、ケーキ屋さんかなんかの本を見ながら、
「あーここのケーキこないだ食べた~~」
なんて僕が言って。(目白にある有名なケーキ屋さん、僕はわざわざそのケーキを食べる為にそこまで行きました。)(ちなみに家は世田谷)
当時僕は、都内のあちらこちらで有名なケーキ屋さんやら、パン屋さんやらいろいろ行きまくっていました(笑)(好きだったんですね~~)
そしてクールな彼は
「へ~そうですか~。どうでしたか?美味しかったですか??」
なんて、そんな感じで。。
で、僕はそんな<食>にも関心が高い彼に、
「○○くんはどこのケーキ屋さんが好きなの??」って聞いたんです。。
そしたら彼は、
「自分の住んでいるところ(都心から少し離れた静かな住宅地)に、好きなケーキ屋さんがあるんですよ。そこによく行きます!」
って言ったんですよ。。
そして彼はさらにこう言った。。
「本当は自分の住んでいるところに一番好きなお店があったらいいですよね~」
って言ったんです。。
まあ、彼の中では何気なく言った一言かもしれないけれど、
僕の人生を変えたひと言でもありましたね。
さっきまで話していたこないだどこどこのお店行ったんだ~~
とか言っている自分がめちゃくちゃ恥ずかしくなりました・・・。チーン。
彼との話はここで終わったんですけど、、
この出来事は本当に僕にとって目から鱗で。
な~んだ、そういう事かと。
そしたらいろ~~んなことがなんだか変に思えてきて。
色々クリアになって。
僕は前、東京の表参道で美容師やってたんですけど、あの辺でやっているとお客さんが本当に全国からやってきて、まあ、近所で住んでいる人なんてほとんどいないので、どうしてもみんな遠くなっちゃうんですが、1、2時間ぐらいかけて来てくれるなんて当たり前で、中には高速バスとか新幹線とか飛行機で来てくれてたりとかそんな人も沢山いるんですよ!
もうなんかそういうのとか、、う~~ん、、なんか違う気がする・・・とか思ってきちゃって。
なんか、そこまでしないと手に入らないってなんか変だな~って。
でもやっぱり、あの辺でやってるとすごく感じるけど、やっぱりみんな技術も意識も当たり前のように高いんですよ。やっぱりやってて当たり前、出来て当たり前。(ある意味変態の集まり(笑))
だから地元じゃ満足できなくて飛行機乗ってでも来ちゃう。。
そうなんだけどもなんかな~~って。。
やっぱり先の彼が言っていたように、本当は自分の一番好きなお店が(美容室に限らずパン屋でも八百屋でも歯医者でも)、自分の街の商店街にあるのが一番いいんですよ!
まあ、僕に出来る事は美容室しかできないけれど。。
そして、あっちこっちの街に出店する事は出来ないけれども。。
せめて自分の地元、日立の街の人にはそんな美容室として存在できたらいいな~~って。。
迷うことなく一番好きな美容室が私の街にある!!って思ってもらえるようなね。(あ~これめっちゃ言われたい(笑))
日立の人がもし、地元で満足できなくて、東京まで行っているようだったら、僕がその代わりになれないものかな~~って。(この話だと代わりじゃダメか?笑)
もちろん、地元でも素敵なお店はたくさんあるし、今行っているところが最高!って思っているのが一番いいんですよ!
で、お店を出す前は僕は日立にお客さんはいなかったわけだから、もしかして僕のこの考えは誰も求めていなくて、勝手な独りよがりかも??とも思ったりしましたけどね。
そして、彼の言っている事の更なる本質は、これも僕がオープンの時からず~~~っと言っていることなんですけど、、
結局、地元に店を出している以上、僕がやりたいことは、<お店の人とお客さん>、つまりは<人と人>との関係性なんですよ。
僕は基本的に1回きりの技術、関係性は考えていない。
基本僕は初めてのお客様を目の前にしたときに、その方の日常をイメージし、過去を想像し、未来を創造する。
その瞬間も大事だけど、その先長い目で見てどこに向かって行きたいのかをイメージし提案する、だから基本一回で完結するとは思っていないんです。
もちろん、一度担当させてもらって、もう行きたくないって思われたら、それは僕が悪いんですけど。。
だからまた行きたいって思ってもらえる様にするのも僕の大事な仕事ですけどね。
だから、その考えになってからは、僕が逆にお客さんになったときも、
誰々さんのパンが食べたい、誰々さんのラーメンを食べに行く、同じ商品でもこの人からこのお洋服を買いたい。とか
そうやって人と人の関係を大事にするように考えました。
その商品の裏に人の顔が見えるような。
例えばね、
街のケーキ屋さんでも気に入っていつも行っていると、お店の人から「いつもありがとね!これサービスしとくよ!」とか、
ずーっと通ってたらたまにはこっちから「今度こういう感じのケーキが食べたいな~」とか言ってみたりして、
ケーキ屋さんも○○さんが言うんじゃしょうがね~な~、、なんてちょっと考えてみたり。
1回2回行ったぐらいで、「あんなの食べたいな~」なんて言っちゃだめですよ!(笑)
そんなの聞いてくれませんからね(笑)
なんか、それが本当の商店街のカタチかな?って
話は変わるが、
僕の妻の実家も、岡山県のしず~かな町のしず~かな商店街で小さい魚屋さんをやっていて、いつも近くで商売してるの見てると、近所のみんな顔見知りの人たちがやってきて、今日の夕飯のおかずに魚を買って、小銭をチャリン、「ハイまいど!!」ってやってるんですよね~
そのお客さんの中には同じ商店街の八百屋さんとかもいて、、
またその魚が売れたお金で、こっちは果物を買いに行く。。
なんかそんな風景を見た時に、本来の経済のカタチを見た気がして、、
なんか世の中のお金の仕組みって意外と本当は単純じゃね??ってなってね。
今の世の中、一つの物を売るにしてもすご~~く仕組みが複雑になってますよね。。
東京で美容師やって時、すごく疑問に思ってた時期でした。
なんか、自分の技術を売るのにこんなにいろんなことしなきゃいけないのか~~??ってね。
そこで、自分の街に店を創ることの意味を考えたんですよね。
それに
いま、ほ~んとうに日本中どこの街に行っても、大きなショッピングモールばっかりじゃないですか。
それはそれでとても便利でいいんですけど、僕も行くしね。
でも本当に商店街がどんどん弱くなって、ショッピングモールばかりが勢いを増していたら、
どんどんどんどん日本中どこに行っても、同じ風景、同じ店、、、
地域性がな~~~んにもなくなっちゃうと思うんですよ。
挙句の果てにはネットショッピングでしょ!?
いや、これも僕もめっちゃ使うけどね。
本当に誰もどこにも出かけなくなりますよ!
だから、ショッピングモールも必要だけどほどほどに、
ネットショッピングも便利だけどほどほどに、
そして、そこにしか行かないと味わえない商店街の面白さ、地域性があって。
そういうバランスが大事なんじゃないかな~~って思います。
特に人が直接人の髪を切る美容室っていうものは、どこにあるか??ってすごく大事だと思っていて。
僕はこの日立市(常陸多賀)にある。ってことにすごく意味を感じています。
まだまだ到底皆さんの一番にはなれていないかもしれないし、僕や僕らに足りないものはたくさんあるかもしれない。。
でも僕は皆さんにとっての一番の店になりたい。
何度も言うけど、美容室同士で争う気はさらさらない。
地域一番店なんて一切興味ないし、あっちの店より上手いとか、そっちの店よりいい店だとか、本当にそんなことはどうでもいい。
むしろ同じ美容師同士、手を取り合って高めあっていくべきだと。
それぞれに行っている店が、あなたにとって一番の店でありますように。
そして、テントセンに来てくれている方たちが、テントセンが一番好きだと思ってもらえる様に。
僕らはただただ頑張るだけだ。
長くなりました。
読んでくれたかな??(笑)
でも、3年かかってやっと書いた、そう思ってみれば意外とあっさり書いた。(笑)
来年、もっといい店作ります。
今後ともよろしくお願いいたします。
もう遅くなりました。
おやすみなさい。
最近あんまり書いていない僕の温度高めのブログ達→https://tentosen-hair.com/cms/category/philosophy/